
「退職代行サービスを利用して有給消化をすることは可能?」
「退職代行を利用して、有給消化するメリットは?」
本記事では、退職代行サービスを利用して有給消化をすることは可能であるのかどうかや、退職代行を利用して、有給消化するメリットについて解説します。
有給消化をすれば、会社に行かずに退職できます。民法では、「退職の申し出をしてから2週間が経過すれば、雇用契約を終了できる」と定められています。
期間の定めのない雇用の解約の申入れとして、民法627条で次の様に規定されております。
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
退職手続きを退職代行会社に依頼して、退職の意思を伝えて、退職日までに有給休暇が残っている場合は、有給消化をしてもらうことで、出社せずに退職するという選択肢が現実的になります。
退職代行サービスを利用して有給消化をすることも可能

有給休暇という名前は知っていても、その制度やルールを理解していない方も多いのではないでしょうか?
退職代行サービスを利用して、有給休暇を正しく消化するために、まずは有給休暇の基本について確認しておきましょう。
有給消化は義務であり、退職代行を利用しても取得できる
結論から言いましたら、退職代行サービスを利用しても、有給休暇を取得することは可能です。なぜなら、労働基準法では有給休暇の取得が義務付けられており、企業には有給休暇を取得させる義務があるからです。
労働基準法の改正により、2019年4月からは、年次有給休暇が10日以上付与される労働者(管理監督者も含む)に対して、そのうち5日については、使用者が指定する日を、有給休暇として取得させることが、全ての企業に義務付けられます。
こちらの法律により、10日以上の年次有給休暇が付与される従業員に対して、少なくとも5日間の年次有給休暇を取得させることが、企業に義務付けられました。企業がこの法律に違反した場合は、罰金が科せられます。
退職代行を利用して、有給消化するメリット

次の転職に備えるお金が手に入る
仕事を辞めて収入がなくなると、貯金で生活するのは、精神的にも厳しいものです。急いで次の転職先を決めても、自分に合った企業である可能性は低いです。
一方で、有給休暇を消化しておきましたら、次の転職先が見つかるまでの生活費に困る可能性は低くなります。退職後は、お金の面で色々と重要になってきます。有給休暇を消化しておきましたら、金銭的にも精神的にも、余裕を持って次の段階へ進むことができます。
即日退職も可能
有給休暇をうまく使いましたら、即日退職も可能です。
実は、退職の申し出ができるタイミングは、法律で定められています。以下が民法第627条の原文です。
「(1) 期間によって報酬を定めた場合には、使用者からの解約の申入れは、次期 以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半 にしなければならない。」
簡単に言いましたら、2週間前に会社に退職の意思を伝えれば、退職できるということです。
有給休暇が残っている場合は、こちらの2週間を有給休暇にすることもできますので、退職の意思を伝えた日から、会社に行かなくても良くなります。ただし、法律で定められているとはいえ、「有給休暇を使うので、明日から出社しません」とはなかなか言えないものです。
退職代行サービスを利用すれば、退職の意思を上司に伝える必要はありません。有給休暇を使いたいと伝えることもできるので、申し出をしたその日に退職することができます。
会社に直接話さなくても、有給休暇を取得できる可能性がある
退職する旨を突然上司に伝えて、有給休暇の申請をするのは難しいです。しかし、退職代行サービスを利用しましたら、退職代行会社が「有給休暇を取得したい」と会社に伝えるので、ご自身で伝えるよりも精神的に楽です。
退職代行サービスを利用して有給消化を利用する流れ

1.まずは、自分が有給休暇を何日残しているかを確認する
まずは、自分が有給休暇を何日残しているかを確認することをおすすめします。
2.退職代行サービスに相談する
退職代行サービスを利用することが決まりましたら、まずはサービスに連絡して、相談することから始めましょう。
相談方法は、会社によって異なりますが、最近ではLINEでの相談が、回数や時間制限なしで無料という会社がほとんどです。
3.申し込みと料金の支払い
退職代行サービスに申し込むと同時に、料金を支払います。
4,退職代行サービスが会社に連絡する
退職願のフォームに必要事項を記入して、料金を支払った後は、退職代行サービスが、基本的に必要な手続きや交渉などをすべて代行してくれます。
もちろん、有給休暇を使い切った日には、退職の意思を会社に伝えてくれます。
5.退職代行を利用した日から残りの有給休暇を使い切る
退職手続き自体は、退職代行に連絡した時点で完了します。
有給休暇を使い切った翌日が、退職日となる場合もありますが、退職代行に連絡した日が、退職日となる場合もあります。
まとめ

退職代行サービスを利用して有給消化を化することは可能であるのかどうかや、退職代行を利用して、有給消化するメリットについて解説しました。
退職前に有給消化をしたい方は、本記事を是非ご参考にしてください。