「退職代行が「ありえない」と言われる理由とは？」
「退職代行の利用が「ありえない」ことではない理由とは？」
本記事では、退職代行が「ありえない」と言われる理由や、退職代行の利用が「ありえない」ことではない理由について解説します。
退職代行が「ありえない」と言われる理由とは？
退職代行が「ありえない」と言われる理由はいくつかありますが、主な理由は、自分の意思表示の機会を奪われることと、弁護士に相談することが推奨されることの2点です。
これらの理由は、退職代行サービスを利用する際の企業や、上司とのコミュニケーションの問題と、退職代行サービス会社自体の評判や信頼性に関わるものがほとんどです。
まず、退職の意思を伝える機会を奪われるという点については、退職代行を利用することで、退職の意思を直接上司に伝えることを回避できるため、自分の思いや状況を十分に伝えられない可能性があるということです。
また、退職手続きや引き継ぎ等も、仲介会社を介して行うことになるため、円滑な対応が難しい場合もあります。
退職代行の利用が「ありえない」ことではない理由
前提として、退職の権利は労働者側にあり、退職代行の利用は違法性のない正当なサービスですので、「退職代行の利用はありえない」と心配する必要はありません。退職代行の利用にためらいがあっても、退職代行に依頼することで安心して退職することができます。
では、なぜ「退職代行の利用はありえない行為」ではないのか、その理由を見ていきましょう。
退職代行サービスの利用は常識的な対応であるから
退職したい旨を会社に伝えて、退職代行サービスを利用して退職に必要な手続きを代行してもらえば、出社せずに退職することができます。
状況によっては、仕事を引き継がずに退職することは「考えられない」、「無責任」と思う人もいるかもしれませんが、退職代行サービスを利用することは常識的な対応であり、決して失礼なことではありません。
退職代行サービスは、退職の意思を企業側に伝え、退職に必要な手続きを代行するものです。
退職が難しい状況にあるのであれば、退職代行サービスを利用することは、正当な判断であり、退職者の事情を知らないまま「ありえない」と判断することはできません。
退職代行サービスの利用は違法ではないから
結論から言いましたら、退職代行サービスを利用して退職することや、退職代行サービス自体は違法ではないので、ありえない行為ではありません。
弁護士が運営する退職代行サービスでしたら、退職条件の交渉や未払い賃金、有給休暇の消化請求などを代行してもらうことも可能なので、労働者としての正当な権利を行使して退職することができます。
近年、こちらのサービスを提供する会社が増えてきましたが、弁護士事務所ではなく、民間の会社が運営する会社を利用する場合は、交渉や請求などの法律問題を取り扱う資格を持っていないので注意が必要です。
退職代行会社を利用しても、会社側とトラブルになり、希望通りに退職できない可能性もありますので、利用する会社を選ぶ際には、十分ご注意ください。
退職する権利は労働者にあるから
民法第627条第1項により、労働者は退職する権利があります。
退職代行サービスは合法であり、労働者に退職を迫ることを義務付ける法律はありません。退職代行サービスを利用しようがしまいが、退職を希望する労働者の退職を妨げることはできません。したがって、退職代行サービスを利用して退職することは「ありえない行為」ではありません。
何よりも、まずはご自身の心と体を守るべきであるから
心身を含めたご自身の健康を守るためにも、退職代行サービスを利用して退職することは、とても重要です。
退職代行サービスを利用して退職することが「考えられない」、「無責任」などと周囲に思われる心配もありません。
パワハラやセクハラ、人手不足による不当な引きとめ要請など、自分一人では退職できない状況にある場合、嫌々ながら同じ環境に居続けるよりも、退職代行サービスを利用して退職することが大切です。
まとめ
退職代行が「ありえない」と言われる理由や、退職代行の利用が「ありえない」ことではない理由について解説しました。
退職代行サービスがスタートした当初は、賛成派・反対派がいましたが、今では数万人が利用し、利用者からの評判も良いです。
また、退職代行の利用は違法行為ではなく、退職を認めない方が、労働基準法違反であるとさえ言えます。
ご自身の心身が第一ですので、退職したいのにできないのであれば、退職代行業者を利用して退職して、新しい人生を歩み始めることをお勧めします。
退職代行会社を利用して退職しようとすると、「自分で辞めるのではなく、退職代行会社を利用するなんておかしい」といった否定的な意見が気になるかもしれません。
しかし、退職代行会社を利用することは、れっきとしたサービスですので、後ろめたい気持ちや負い目を感じる必要はありません。心身に影響が出る前に状況に応じて、退職代行会社をご利用してみてください。